第32話
プロレス観戦再び


静花 「た、た、た、大変ですわ〜」
「どうしたの静花さん?そんなに慌てちゃって」 星奈
静花 「これが慌てずにいられますか!!これを読んでくださいまし!!」
「これって……あ、闘スポじゃん。そういえばまだ今日のは読んでなかったなぁ〜」 星奈
静花 「と、とにかくその1面を見てください!!」
「なんだろ……え〜っと……『9.8日本武道館、川口vs橋木一騎討ち』……え〜〜〜っ!?」 星奈
静花 「私も驚きましたわ。あの絶縁状態にあった神日本と超日本のトップレスラー同志のカードが見られるなんて」
「ほ、ほんと!!すごい黄金カードだよこれって!!」 星奈
静花 「星奈さんもそう思いますか!やっぱり星奈さんは理解してくださるのですね!!ああ……やっぱりあのガサツな野蛮人には、このロマンはわからないのですわ……」
「だ〜れがガサツな野蛮人だって!?」 菜々子
静花 「あら菜々子さん。そこにいらしたんですの?ちっとも気がつきませんでしたわ」
「こいつ……わざとらしく言いやがって……!!」 菜々子
静花 「だってガサツで野蛮なのは本当のことですもの。仕方ありませんわ。オホホホホホホ」
「な〜にが『オホホホホホホ』だ!!料理一つ出来ないあんたの方がよっぽどガサツじゃん。大体、プロレスなんて殴る、蹴る、投げるだけの野蛮なものだし・・・ま、世間知らずのお嬢様にはお似合いだね」 菜々子
静花 「なっ…………!!」
「なんですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」 星奈
菜々子 「……なんで星奈が怒るんだ?」
「プロレスを馬鹿にする人は、静花さんが許してもあたしが許さないんだから!!」 星奈
静花 「私だって許しませんわよ!!」
「大体菜々子さん、わかってないよ!」 星奈
静花 「そうですわ!!プライドをかけた男と男の熱い戦いの素晴らしさが!!」
「そ、そんなこといわれても……」 菜々子
星奈 「激しいチョップのぶつかりあい!!さらにすさまじい蹴りの打ち合い!!」
「そしてDDT、かわずがけ……さらには三角締めとストレッチ・プラムの応酬!!まさしく死闘と呼べる熱戦になりますわ!!」 静花
星奈 「そうだよね〜!!9.8武道館は歴史的名勝負になるよね!!橋木頑張れ〜!!」
「川口選手頑張ってくださいまし〜!!あっ、早速カーシグループの力を使ってチケット手配しませんと!!」 静花
星奈 「たいへーん!!あたしもチケットおさえなきゃ!!」
「つ、ついていけない……」 菜々子



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