二人が三番目の駅弁に選んだのは、Ｂ−７ブースにある駅弁の王道、森駅のいかめしであった。

「さー、いよいよやってきました。駅弁の王道！駅弁のチャンピオン！！」

「私達がいるのは、北海道は函館本線、森駅の『いかめし』です」

「４７０円って言う価格も魅力ですよね。ボクは１コインで買えるからかなり好きだよ」

「そうですよね。５００円１枚で買えるというのはかなり大きいですよね」

「でも、当地の森駅ではあまり売られてないんだよね」

「駅弁の新しい売り方を確立した、って言う意味でも評価できるんじゃないでしょうか？」

「甘く煮詰められた一口サイズのイカが２つ、中に詰め込まれたもち米のモチモチっとした食感がたまらないんだよね」

「ちょっと骨があるのが難点ですが、かなりおいしいです」

「何よりこの長蛇の列が、不動の人気を物語っています」

「みなさんもぜひ一度ご賞味あれ」

　そして二人は、人の波を掻き分け次のブースへと向かった。