動物園を後にした二人は、その足でミニ遊園地へと向かった。

　ミニ遊園地は入り口近くからミニトレインが出ており、これに乗ったほうが歩くよりも楽にいくことができる。

　また、途中でヤギを見ることができるのも、なかなかいい感じだ。

「はい、ここでも一枚ね」

　シェラは６枚目の記念撮影を終えると、満足そうに微笑んだ。

「やっぱりここ、もったいないよ。新幹線誘致しなおしたほうがいいんじゃない？」

　そして余計な一言。そんなことできるわけないのに。

「で、ミニ遊園地って、ああ。バイキング見たいのがあるわけね」

　シェラは見えてきたアトラクションを見て大きく頷いた。

「お客さんがボク達二人だけしかいないって、これじゃあ本当にデートになっちゃうじゃない。信じらんなーい」

　そしてむくれながら不満そうにぼそっと呟く。

　やがて遊園地に着いた二人は、早速券を買って、バイキングらしきものに乗り込んだ。

　ちなみにこのアトラクションは巨大な箱ブランコのようなもので、大きく揺れるだけという単純なものではあるが、実はこれがなかなか怖かったりする。

「どうしたの湖さん？ひょっとして怖いの？」

　い、いや、怖くないけど……何で一番後ろなんだ？

「こっちのほうが楽しいじゃない」

　や、やっぱり俺、降りていいか？

「ダメー！！もう乗っちゃってるし。今更何言ってるのさ。男だったら覚悟を決めなよ」

　そ、そんなこと言われたって……

「あ、動き出した」

　ひぃぃぃぃ……

「きゃっほー♪」

　そして二人は、心行くまでアトラクションを堪能したのであった。

「懐古園サイコー♪」