午前７時を過ぎたころ、シェラとレイアの二人は、コンビニで調達した食料片手に新前橋駅のホームで電車を待っていた。

「なんで私まで……」

「文句言わないの。報道部のエース直々の指名なんだから、少しは喜んでよ」

　土合に行く使命を受けたシェラは、一人で行くのもアレだと思い、ゆっくり熟睡していたレイアをたたき起こして無理やりつれてきたのである。

「大体、休日なんだからもっと精力的に活動しなくっちゃ。家に引きこもるなんてよくないよ？」

「まったく酷い女神様……」

「何か言った？」

「何にも言ってません……」

　レイアは大きくあくびをすると、寝ぼけ眼をこすった。

「あ、ほら電車が来たよ」

　シェラが指さす方角に、電車の姿が見える。

「さぁ、乗るよ」

「ふわぁ〜い……」

　電車がホームに到着し、ドアが開くと、シェラとレイアは水上行きの電車に乗り込んだ。