「はぁ……はぁ……」
二人の荒い息遣いが地下道の中にこだまする。
一歩一歩、階段を上っていくごとに光が大きくなっていく。
そして―――
ついて、階段を上りきった。
「や、やっとついたぁ……」
「きゅ、休憩、しましょう……」
二人は近く似合ったベンチに腰掛け、しばらく肩で息をする。
そしておもむろに持っていた袋からジュースとおにぎりを取り出した。
「とりあえず、燃料補給」
「そうね」
二人は黙々とジュースを飲んだりおにぎりをパクパク食べる。
そして落ち着いたところで、おもむろに下を見た。
「結構しんどかったね」
「そうですね。よくもまぁ、こんなところ上ってきたなぁって」
「エスカレーター設置しても、無人駅だからすぐになくなっちゃいそうだね」
「そうですね……」
冷たい風がビュウウと音を立てながら吹き抜けていく。
「それじゃあ、いこっか」
「はい」
つかの間の休息を終えた二人はゴミを片付けると、立ちあがって歩を進めた。