「ボク暇人じゃないもん！！っていうか、なんで湖さんがあんなところにいるわけ！？」
そりゃちみ、俺今年の初詣まだだし。
「ありえなーい！！」
ありえなくってもしゃーないだろ。おっ。見えてきたぞ。信号だ。
「誤魔化さないでよ……まったく……」
簡略化された地図に書かれていた通り、信号を左手に曲がる。
すると、目の前に厳かに聳え立つ朱色の鳥居が視界に飛び込んできた。
「アレがそうみたいだね」
ああそうだな。
二人はそのまま鳥居のところまでやってくる。
「へぇ〜……ここが関東最古の由緒ある神社なんだぁ……あれ？どうしたの湖さん？」
か、かがみんと同じ空気を吸えて、ボ、ボクは、感無量ですっ！！（TーT)
「ええええええっ！！？この前まで『こなたは俺の嫁！！』って言ってた人が、どーゆー風の吹き回し！？」
よーしパパも、ここでハレ晴れユカイ踊っちゃうゾー！（・∀・）
「それは『もってけ！セーラーふく』の方でしょ！！っていうか、恥ずかしいからやめてよね！！ボクまで変な目で見られるんだから！！」
しゃーないなぁ……チョコパ５杯で我慢してやるよ。
「それはボクのセリフ！！！！……まったく、どさくさにまぎれて、何言ってるかなこの人。ホラ、行くよ」
おー、ちょっとまってくれよー。
「待ちませんよーだ」
神社の鳥居をくぐり、境内を歩くと、前方に大量の絵馬が掛けられているのが見える。
ただし、ここの絵馬は他の神社とは一味も二味も違う、独特の雰囲気を持っていた。
「へぇ〜……みんなイラストうまいね〜……」
くそぅ……俺も画力があれば……
「そうそう。画力があればボクのイラストも人に発注することもなかったのにね」
グッ……
「ま、でも湖さんも同類が沢山いてよかったじゃない？『みゆきは俺の嫁！！』とか『こなたは俺の嫁！！』とか。なんで涼宮ハルヒのポスターが貼ってあるのか謎だけど」
声優が同じだからだろ。しっかし、ホント圧巻だな。ああ、自然に頬が緩んでしまうのは何故だろう。このダメ人間どもめっ！！
「ダメ人間の人に言われたくないよ。はい、ちゃっちゃとお参りする」
へいへい。
絵馬を鑑賞した後、賽銭箱の前へ。
ガラガラを鳴らし、５円玉を入れる。
そして二拍一礼をしてお願い事を。
「…………」
…………
「…………」
……シェラの胸が大きくなりますよーに……
「えーい！！」☆(ﾟoﾟ(○=(-_-○