そして小諸駅のホームに入線した時に、事件は起こった。
駅のホームに、ピンク色で、頭にはっぱを付けた、かなりビッグサイズの見慣れたゆるきゃらが立っているではないか！
「な、何あれ？」
りりり、りのん！！！！りのんではないか！！！なんでこんなところに……そうか、あのポスターか！！こうしちゃおれん！！すぐ降りないと！！
ガタッ！！
「ちょ、ちょっと何！小諸で降りてどうするのさ！」
もちろん！記念撮影！！聖地巡礼！！
「アホー！」
アホとはなんだアホとは！！
「だって、次の電車は４０分後だよ！？ それに、軽井沢や小海経由にしたって、いつ帰れるかわからなくなるよ！？」
あっ……
「『あっ』じゃないよぅ！」
ぐぬぬ……悔しいが、まな板女神の言うとおりだ……ここは写真で我慢しよう！！
パシャパシャ
「まな板言うなー！！」（ポカポカポカ）
続いて！携帯！！写真を……あーっ！！乗ってきた幼女に邪魔された！！
「そんな、車内で反対方向の写真撮る人が悪い！」
ぐぬぬ……仕方ない。このまま送信！
「往生際が悪いね……」
しかし……ここでりのんに出会えるとは……ヤックデカルチャ！このルート使ってよかった―！！
「ボクのおかげだね」
お前も、たまには役に立つんだな。
「たまには余計だよ！！」