さーて・・・授業も終わったことだし、帰るとするか。
　今日は部活も休みだし、梢も用事があるって言ってたからな。
　とりあえず。ゲーセンでも行って見るかな・・・んっ？
　前を歩いてるの、合歓だよな？
　暇だし、声をかけてみるか。

真人「よぉ、合歓」
合歓「あっ、真人君。　今帰り？」
真人「ああ、今日は部活が休みだから。　合歓は？」
合歓「陸上部も今日はお休みだよ。　自主練習してる人はしてるみたいだけど」
真人「そうか・・・ゴウカンちゃんは余裕なんだな」

　ポカポカポカ！！
　途端に合歓のハンマーパンチが飛んでくる。

合歓「その呼び方は止めてって言ったでしょ！？」
真人「イタタ！！　やめろ！！　俺が悪かったから！！」
合歓「絶対許さないもん！！　ボク、すっごく傷ついたんだから！！」
真人「わかったわかった！　俺が悪かった！！　謝るから止めてくれ！！」
合歓「う〜っ！！」

　合歓は手を止め、怒りに満ちた表情で俺を睨む。

合歓「謝るなら、誠意見せてよ」
真人「誠意？」
合歓「うん。　ボク・・・チョコパが食べたい」
真人「はっ？」
合歓「もぅ！！　だから、チョコパおごってくれたら許してあげるって言ってるの！！」
真人「なんだ。　そんなことでいいならおごってやるぞ。　チョコレートパフェくらい」
合歓「ホント！？　やったぁ〜！！」

　一転して表情を緩める合歓。
　ひょっとして、俺は嵌められたのか・・・？

合歓「さぁ、真人君！　早く行こっ！」
真人「慌てるなって。　急がなくってもパフェは逃げないよ」
合歓「そうだけどさぁ」

　合歓は待ちきれないように、俺の制服を引っ張る。
　さて、合歓をどこに連れてったらいいか・・・
　チョコレートパフェのある店は・・・そうだ！！
　あの場所があるじゃないか！！

真人「ちょっと遠いけど、いいか？」
合歓「ボクは別にかまわないよ」
真人「それじゃあ合歓、行こうか」
合歓「うん！」

　合歓は嬉しそうに頷く。
　あの店が合歓に気にいってもらえるといいんだが・・・

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