うーん、いい天気だ。
　こんなに天気いいんだったら布団干してくればよかったかも。
　さぁて、どこのコンビニ行くか・・・おっ？
　こんなところにコンビニが・・・へぇ〜、こんなところに新しく出来たんだ。
　ちょっとよってみよっと。

ギィー

店員「いらっしゃいませ」
　ふーん・・・やっぱ出来たばっかみたいでキレイだな。
　とりあえず、立ち読み、立ち読みっと。
　・・・・・・
　・・・・・・
　・・・・・・
店員「あのー・・・すみません」
真人「あっ、はい」
店員「ちょっと留守番お願いできます？」
真人「はい！？」
店員「１０分くらいで戻ってきますから。　ここに立っててくださればいいので。　よろしく」
真人「え！？　ちょ、ちょっと！？」
　・・・・・・
　・・・おいおいマジかよ・・・
　いくら急用ができたからって、客に店番任せるか普通？　エプロンまで押し付けて。
　ぶっちゃけ、ありえねー。
　・・・・・・
　・・・・・・
　・・・・・・
　・・・仕方ない。　エプロンつけてカウンターに立ってるか。
　客がきても引き止めとけばいいや。
　あーあ・・・何事もありませんように・・・

ギィー

真人「（ヤバ・・・客が来ちゃったよ・・・）いらっしゃいませー・・・げっ！？」
沙夜姫「はーい。　いらっしゃいましたー」
真人「さ、沙夜姫先輩・・・どうして？」
沙夜姫「買い物しにきたに決まってるじゃない。　まさか豆腐でも売りに来たと思った？」
真人「いや、そんなこと全然思わないけど・・・」
沙夜姫「それよりマーくんこそ何してるの？　十勇染谷丘ってバイト禁止じゃなかったっけ？　学校にチクッちゃおっかなぁー？」
真人「これはバイトじゃないって。　朝飯買いにきたら店番頼まれちゃって。　俺だって正直、迷惑してるんだ」
沙夜姫「ふーん。　でも、立ち読みされる店側の方がもっと迷惑だと思うんだけどなー？」
真人「・・・なんで俺が立ち読みしてたこと知ってるんだ？　・・・ひょっとして、見てたとか？」
沙夜姫「うん。　一部始終」
真人「・・・・・・」
沙夜姫「あはは。　そんなに心配しなくったって大丈夫だよ。　学校にチクッたりしないから」
真人「いや、そういうことじゃなくって・・・」
沙夜姫「そう言うわけで、店員さんください」
真人「買い物は店の人が戻ってくるまで待っててよ」
沙夜姫「店の人が戻ってきたら売ってくれるの！？」
真人「そりゃ、売ってくれるんじゃないの？」
沙夜姫「ホントにホント！？　ウソいいっこ無しだよ！？」
真人「あ、ああ・・・」
沙夜姫「やったーーーーー！！」
　な、何なんだこの喜びようは？
　なんだか激しく嫌な予感がする・・・
沙夜姫「それで、いくらなの？」
真人「何が？」
沙夜姫「マーくんの値段」
真人「はい！？」
沙夜姫「だから、マーくんの値段だってば」
真人「俺の値段！？」
沙夜姫「うん。　あたし、マークんが欲しい」
真人「俺は売り物じゃないって・・・」
沙夜姫「えー！？　さっき売ってくれるって言ったじゃない！！　店の人が戻ってきたらって！！」
真人「だ・か・ら！　俺は売り物じゃないの！！」
沙夜姫「ヒドイ・・・ウソいいっこ無しだっていったのに・・・。　あたしすっごく傷ついたんだから！！　罰として今日一日付き合ってもらいますからね！！」
真人「ちょ、ちょっとなんでそうなる！？」
沙夜姫「ダメー！　もう決定事項！！　あっ、ちょうど店の人戻ってきたみたいよ」

ギィー

店員「すみませんでした。　何か問題ありました？」
沙夜姫「いえいえー。　何も問題ナッシングですよん。　じゃ、行きましょマーくん。　ほら、ちゃっちゃとエプロン脱ぐ！」
真人「ちょ、ちょっと！？」
沙夜姫「それじゃあー」

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