むかーしむかし、あるところに小さいけれど、とっても緑豊かな国がありました。
　その国の王様はとてもハンサムで、人望も厚く、国中の人々から慕われていました。
　ところがある日のこと、そんな王様の力に目をつけた悪い魔法使いが、毒のリンゴを食べさせ、o王様の心を凍りつかせて、深い眠りにおとしてしまったのです。
　悪い魔法使いは魔法の力で王様に変身し、悪い魔法を使って兵隊の心を奪い取り、好き勝手に国のまつりごとをおこないました。
　その結果、国はだんだんと荒廃していき、人々の心も荒みはじめ、王様への信望もなくなっていきました。
　でも、そんな王様に対し、疑問を抱く少女がおりました。
　彼女は『姫騎士』と呼ばれる王様直属の近衛兵で、事件があった当時は、王様の命を受けて隣国に出向いていたのです。
　長い月日の命を終え、戻ってくるや否や、目の当たりにしたのは荒廃した故郷の姿でした。
　姫騎士様の驚きようと言ったら、それはもうありませんでした。
　異変を悟った姫騎士様は、悪い魔法使いに気づかれないよう、王様の心変わりの原因を調べ始めました。
　やがて姫騎士様は自分の力で陰謀をつきとめ、偽の王様の正体を暴き、悪い魔法使いをやっつけました。
　そして眠りつづける王様に、熱い口付けをして、王様の心の氷を溶かし、王様を目覚めさせました。
　それから２人は結婚し、再び国は平和と繁栄を取り戻しました。