二人はＢ−４ブースへとやってきた。

　狙いは飛騨牛しぐれ寿司である。

「さあ、次にやってきましたのは、岐阜県は高山本線、高山駅の『飛騨牛しぐれ寿司』、１０５０円でございます」

「いいかオマエラ！！俺達が一番強いんだ！！わかってんのかコラ！？タッグチームは全チーム解散再編だ！！アイアムチャンピオン！！ノーフィアー！！」

「……なにやってるの？」

「えっ？だって今、高山って……」

「それは高山違いよ。イリスじゃないんだから」

「あ、あはは……そうだね」

「気を取り直してレポート続けるわよ」

「はーい」

「牛肉を使った駅弁は、各地にかなりあります」

「神戸の牛めし、仙台の牛たん、米沢の牛肉どまんなか……」

「いっつも思うけど、その『どまんなか』ってネーミング、何とかならないのかしら？」

「えー？ボクは面白いと思うけどな。ＣＭでも『は〜え〜ぬ〜き〜♪どまん〜な〜か〜♪』ってやってたじゃない」

「私はちょっとね……ひとめぼれとかあきたこまちのほうが」

「そんなことないもん」

「まぁ、人それぞれよね」

「そうだよ」

「えーっと……話を戻します」

「先程も言いましたように牛肉の駅弁はたくさんありますが、この飛騨牛しぐれ寿司もそのうちの１つです」

「レアに焼き上げられた飛騨牛を上に乗せ、そぼろと玉子をご飯の上にのせてあります」

「わさび醤油で食べるって言うのも、変わってるよね」

「そうそう。普通甘いソースか何かよね」

「やはり牛肉は国産に限ります。それではここで、いったんスタジオにお返しします」

　二人はレポートを終えると、つかの間の休息へと入るのであった。