今回のお話は、母方の祖母が知らぬ間に入院して退院していたとのことで、母と一緒にお見舞いに行った時のお話です。

「……ってことは、今回は二人旅ってこと？」

　まぁ、そーゆーことになるな。

「……で、お母さん役は誰に頼む予定？」

　んー……一応、イリスに頼もうかと思ってるんだけど……

「ボク、帰る！！」

　はぁ！？いきなりどうしたんだ？

「だって、どう考えてもその組み合わせは怪しすぎるもん！！」

　怪しすぎる……って？

「まさか、この前ボクにした仕打ちを忘れたとは言わせないよ？」

　……ひょっとして、まだ根に持ってるのか？

「当たり前だよぉ！！忘れろって言うほうが無理だもんっ！！」

　そんなこと言うなよぉ。今度は大丈夫だからさ。

「信用できないもんっ！」

　なにをぅ？俺の言うことが信用できないって言うのか？

「当たり前じゃないか！！前科者の言うことなんて信用できないもん！！」

　おのれ……ならば、力づくでも言うこと聞かせてやる。

「ち、力づく！？暴力反対！！湖さんにエッチなことされるー！！イヤー！！」

　バーカ。誰がお前なんか襲うか。もっと胸がでかくなってから言え。

「ヒドーイ！！ボクが一番気にしてることを！！ぜーったい行ってあげないんだからー！！」

　ふふふ……コレを見ても、まだそんなことが言えるかな？

「えっ……イヤァァァァァァァァッ！！」

　おおー。なんと心地いい絶叫よのう。ほれ。グウの音も出まい？

「か、貸して！！」

　おーっと。そうは問屋が卸さないぜ。どうだ？なかなかよく写ってるだろ？シェラの寝顔って、なかなかかわいいな。大口開けて涎までたらしたりして。

「わわわー！！わーわー！！」

　どうだ？行く気になったか？

「……卑怯者」

　何か言ったか？

「なんでもないっ！！行けばいいんでしょ行けば！？」

　そうそう。行けばいいんだよシェラクン。素晴らしいリポート期待してるゾ。

「はぁ……やっぱりボクって、不幸の星の下に生まれた、可愛そうな乙女なのかも……」