今回のお話は、筆者が所用で二本木に行った時のお話です。

　というわけで、シェラ、後はよろしくー。

「えっ！？ボ、ボクでいいの！？」

　な、なんだ？何でそんなにビックリしてるんだ？

「だ、だって、湖さんがそんな都会の話をボクに持ってくるとは思わなかったから」

　はぁ？

「ボ、ボディコン着てクラブで踊るなんて、ボ、ボクにできるかなぁ？」

　おい……なんか勘違いしてないか？

「えっ？」

　『六本木』じゃなくって『二本木』。

「二本木？どこにあるのそれ？」

　新潟県中郷村。

「なぁんだ。六本木じゃなかったんだぁ……残念だなぁ」

　なーにが残念だ。それに、ボディコンって言うのはグラマーな女性が着るものであって、ぺチャパイのお前には似合わん。

「むー！！そんなのことないもん！！ボクにだってボディコンくらい着こなせるもん！！」

　ほー。そりゃ楽しみだ。何百年後になることやら。

「うう〜っ！！」

　唸ってないで、さっさと行ってこい。じゃないと給料減らすぞ？

「その前に、ちょっと確認させて欲しいんだけど」

　なんだ？

「その二本木に、一体何しに行ったの？」

　だから、所用。

「それじゃあわからないよ。ひょっとして、二本木に何かあるとか？」

　おう！よくわかったな。中郷村には南関東の場外馬券売り場があるんだ。

「じょ、場外馬券売り場ぁ！？」

　そうだけど？

「……………………」

　……………………

「ボク、帰る！！」

　わっ！？ちょ、ちょっとまてい！！いきなりどこへ行く！？

「ボク、ヤだよ！！馬券なんか買いに行きたくないもん！！ギャンブル反対！！」

　何を言うか！？ギャンブルこそ漢のロマン！！夜の競馬は綺麗で１、２、３馬なんだよ！！

「もう、完全にダメ人間だね。仕方ないなぁ……」

　むっ？一体何をする気だ？

「決まってるでしょ？湖さんを更生させるの」

　はぁ！？俺は最初からまっとうな人間だ！！

「ギャンブルをロマンだなんて言ってる人がまっとうな人間とは、片腹痛いよ」

　なにをぅ！？つべこべ言ってないでさっさと行ってこい！！

「だから、イヤ！」

　どうしても断わるって言うのか！？

「もちろん。だから湖さんを更生させるの。ボクが湖さんの弱点、知らないとでも思った？」

　じゃ、弱点だと！？

「湖さん、こうされると喜ぶんだよね。えい、ぱんちぱんちなのぉ〜♪」( ^-^)＝○（)ﾟ▽ﾟ)

　きゃうん☆（*Ｔ◇Ｔ*）

「ふぅ、これでわかったでしょ？これからはボクに意地悪しちゃダメだよ？」

　……………………

「チョコパ５杯にマンゴープリン３個、あ、それからタピオカ入りのココナッツミルクもいいなぁ。今まで迷惑かけた償いとして、ちゃんと毎日ご馳走してね」

　……………………

「……あれ？湖さん……？」

　……………………

「湖さーん？」

　……………………

「もしもーし？」

　……………………

「……ど、どうしよう……完全にノビちゃってるよ……」

　……………………

「ボ、ボク知らなーいっと！」