水上駅で電車を降りた二人は、乗り換えのため早足で反対側のホームへと向かった。

　ちらちらと舞い始めた雪が、やけに肌に痛く突き刺さる。

　そして二人は反対側のホームに停車していた長岡行きの電車に乗り込んだ。

　今度はちゃんと座席を確保し、一息つく。

「そう言えば質問なんですけど」

　レイアがおもむろにシェラに話し掛けた。

「何？」

「土合……でしたっけ？どんなところなんですか？」

「ボクもよくわからないんだけど、湖さんの話じゃ秘境駅だって」

「秘境駅？」

「そ。秘境駅」

「秘境駅、ですか……」

　レイアは耳慣れない言葉に不安を増大させずにはいられなかった。

　しばらく時間がたち、ドアがしまると、電車は動き出した。